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ダスティング攻撃とは?

2024.04.25 MEXC
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ダスティング攻撃とは、非常に少量の暗号資産を多数のウォレットアドレスに送信し、これらのアドレスに対してその後の悪質な行為のためのマーキングを行う、隠密かつ破壊的なネットワーク攻撃の一種です。送信される暗号資産の量は極めて少ないため、多くの場合、この種の攻撃は標的となっている被害者に気付かれることはありません。

1. ダストとは?


「ダスト」とは、空気中に浮遊する極めて小さな固体粒子のことを指します。暗号資産の観点から言えば、「ダスト」は非常に少量の暗号資産のことを指す言葉として使われています。ビットコインの最小単位であるサトシを考えてみると、これは小数点以下8桁目に位置し、0.00000001 BTCと表記されます。単位は非常に小さいものの、これは実際に存在する単位です。

ダスティング攻撃によってごく少量のトークンを受け取るだけでなく、日常の取引でもダストが発生することがあります。暗号資産トレーダーにとって、これ以上取引できない少量のトークンが残ってしまうことはよくあることであり、この残った少量のトークンもダストとみなされます。

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2. ダスティング攻撃の仕組み


ダスティングの概念を説明することで、ダストは外部からの悪意ある攻撃で現れるだけでなく、通常のトランザクション活動においても表面化することが分かります。ダスティング攻撃の危険性は、攻撃者がダストを多数のアドレスに拡散させ、ユーザーの取引行為、嗜好、潜在的な個人情報についての情報を収集することにあります。

ダスティング攻撃がどのように行われるかを理解することは、個人資産および情報セキュリティを守る上で極めて重要です。ダスティング攻撃には一般的に、アドレスのタグ付け、ダストの拡散、アドレスの紐付け、行動の分析、潜在的な攻撃という5つの重要なステップが含まれます。

アドレスのタグ付け:攻撃者はチェーン上の行動やトランザクション(取引)を観察し、関心を引くアクティブなウォレットアドレスを特定します。

ダストの拡散:攻撃者はマークしたアクティブアドレスに少量のダストを送信します。

アドレスの紐付け:攻撃者は複数のアドレスに少量のダストを送信することで、異なるアドレスと関連するウォレットを紐付けようと試みます。

行動の分析: 攻撃者はアドレスを紐付けることで、被害者の取引行為や資金フローなどを観察し、被害者の行動パターンを研究・分析することができます。

潜在的な攻撃:攻撃者は収集した情報を分析・利用し、その後のフィッシング攻撃などの布石を打っておきます。

3. ダスティング攻撃の目的


ダスティング攻撃の主な目的は、直接的に資金を盗むことではなく、ユーザーのプライバシーを侵害し、その後の攻撃に備えて基盤を築くことにあります。

3.1 将来の攻撃のためのデータ収集


ダスティング攻撃は、情報を収集し、ユーザーの取引習慣、資金フロー、ウォレット残高を調査し、より価値のあるターゲットを特定するとともに、将来のフィッシング攻撃のために潜在的な弱点を突くことを目的としています。

3.2 標的型攻撃を仕掛ける


ダスティング攻撃は、収集したデータと潜在的に流出している個人のソーシャルデータをマッチングさせ、匿名のウォレットアドレスと現実のユーザーIDを紐づけます。これにより標的型攻撃が容易になり、ユーザーに潜在的なリスクと資産損失を与えます。

3.3 プライバシーおよび名誉の侵害


ダスティング攻撃は企業や著名人の名誉を傷つける可能性があります。攻撃者がウォレットアドレスを企業や個人情報に結びつけ、恐喝やその他の犯罪行為に及んだ場合、企業や著名人の名誉に大きな影響を与える可能性があります。

4. ダスティング攻撃を回避する方法


4.1 不明なトランザクションに注意を払う


見覚えのない少額の暗号資産のやりとりは避け、依頼の覚えがないトランザクション(取引)には用心し、これらのトランザクションを潜在的なダスティング攻撃行動と見なす必要があります。

4.2 HDウォレットを使用する


階層的決定性(HD)ウォレットには、トランザクションごとに新しいアドレスを自動的に作成する機能があり、攻撃者がウォレットのアクティビティを追跡することを困難にします。HDウォレットを使用することで、ユーザー様のトランザクション(取引)におけるプライバシーとセキュリティを強化することができます。

4.3 セキュリティ対策を強化する


ウォレットの全体的なセキュリティを強化するには、2段階認証(2FA)の有効化、暗号資産取引ソフトウェアの定期的なアップデート、フィッシング攻撃への警戒、不明なリンクのクリックを控えるなどの対策を講じる必要があります。

暗号資産はその誕生以来、一貫してプライバシーとセキュリティの問題に直面しており、中でもダスティング攻撃はプライバシーに対する直接的な課題となっています。暗号資産業界では、対応するブロックチェーンソリューションを開発することで、こうしたプライバシー問題に取り組む専門チームが存在します。一般ユーザーにとっては、資産損失を避けるために警戒を怠らないことが極めて重要です。

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