資金調達率とは、無期限先物市場の価格と現物価格の差のことで、ロングトレーダーとショートトレーダーの間で定期的に資金調達手数料のやり取りが行われます。市場が上昇トレンドで資金調達率がプラスの場合、無期限先物のロングトレーダーはショートトレーダーに資金調達手数料を支払います。逆に、市場が下降トレンドで資金調達率がマイナスの場合、無期限先物のショートトレーダーはロングトレーダーに資金調達手数料を支払います。
資金調達率の主な目的は、ロングトレーダーとショートトレーダーの間で資金調達手数料の定期的な交換を促進することにより、市場の自己規制を可能にし、それによって無期限先物市場価格を現物価格に固定することです。
無期限先物には期限がなく、決済しない限り無期限に保有することができます。このため、無期限先物取引は現物取引に似ています。しかし、無期限先物の市場価格を現物価格に近づけるためには、市場価格を固定する仕組みが必要であり、そこで資金調達率が登場します。
資金調達手数料 = ポジション価値 x 資金調達率
ポジション価値 = 保有数量（暗号資産枚数） x 公正価格
例：トレーダーAはBTC/USDT無期限先物で10BTCのロングポジションを保有しており、現在の公正価格は10,000USDTです。現在の資金調達率は0.01%です。
現在のポジション価値 = 10 x 10,000 = 100,000 USDT
資金調達手数料 = 100,000 x 0.01% = 10 USDT
資金調達率がプラス（0.01%）であるため、ロングポジション保有者はこの手数料をショートポジション保有者に支払わなければなりません。したがって、トレーダーAは資金調達手数料として10USDTを支払う必要があり、同じ先物数量のショートポジションホルダーは資金調達手数料として10USDTを受け取ることになります。
資金調達手数料 = ポジション価値 x 資金調達率
ポジション価値 = 保有数量（暗号資産枚数） x コントラクトサイズ / 公正価格
例：トレーダーAはBTC/USD無期限先物で100枚のロングポジションを保有しています。BTC/USD の 1 コントラクトサイズは 100 USD で、現在の公正価格は 10,000 USDT です。現在の資金調達率は0.01%です。
ポジション価値 = 100 * 100 / 10,000 = 1 BTC
資金調達手数料 = 1 BTC x 0.01% = 0.0001 BTC
資金調達手数料はプラス（0.01%）であるため、ロングポジション保有者はこの手数料をショートポジション保有者に支払わなければなりません。したがって、トレーダーAは資金調達手数料として0.0001 BTCを支払う必要があり、同じ先物数量のショートポジション保有者は資金調達手数料として0.0001 BTCを受け取ることになります。
先物取引ページでは、Kラインチャートの上に現在予定されている資金調達率を表示することができます。カウントダウンは決済までの残り時間を示しています。
注：取引ペアによって資金調達率が異なる場合があります。ユーザー様は選択した取引ペアの資金調達率を確認する必要があります。
[先物注文] セクションの右上隅で [資金調達費] を選択すると、過去に決済されたすべての資金調達手数料が表示されます。
MEXCでは、ユーザー様に資金調達手数料を請求しておりません。その代わり、資金調達手数料はポジションを保有しているユーザー様の間で徴収されます。
通常、MEXCの無期限先物の資金調達手数料の決済は、8時間毎の 9:00(JST)、17:00(JST)、1:00(JST)に行うように設定されています。 資金調達率決済頻度調整についての詳細は、[ヘルプセンター]の[先物のお知らせ]でご確認いただけます。
トレーダーは、資金調達手数料の決済時刻にポジションを保有している場合にのみ、資金調達手数料を支払ったり、受け取ったりする必要があります。資金調達手数料決済時間前にポジションを決済した場合、資金調達手数料は発生しません。
資金調達率がプラスの場合、ロングポジションはショートポジションに資金調達手数料を支払います。逆に、資金調達率がマイナスの場合、ショートポジションはロングポジションに資金調達手数料を支払います。
トレーダーが支払う資金調達手数料は、利用可能証拠金から差し引かれます。トレーダーに十分な利用可能証拠金がない場合、資金調達手数料はポジション証拠金から差し引かれます。この場合、資金調達手数料が差し引かれるため、決済価格が徐々に公正価格に近づき、決済リスクが高まります。
暗号資産の先物市場において資金調達率は重要な役割を果たしています。これは、先物と現物市場の価格差が均衡の範囲内に留まるようにすることで、価格が正常範囲に戻ることを可能にしています。これにより、悪意ある操作による先物価格の変動を制限する役割を果たします。短期的には、資金調達率は市場の流動性と動向を示す明確な指標であり、投資家がレバレッジのために手数料を支払う意欲を表しています。
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